働ける気がしない・引きこもり状態から就労支援で社会復帰した体験談

「働ける気がしない」「外に出るだけで怖い」——引きこもり状態にある方の多くが、こうした感情を抱えています。この記事では、実際に引きこもりから就労支援を使って社会復帰を果たした体験談をもとに、「自分にもできるかもしれない」と思えるヒントをお届けします。

「働ける気がしない」は、あなただけじゃない

引きこもり状態にある方が「働ける気がしない」と感じるのは、決して珍しいことではありません。内閣府の調査によると、日本全国のひきこもり状態にある方は推計146万人にのぼるとされています(2023年度調査)。その多くが「働きたいけれど、どこから始めればいいかわからない」「また失敗したらどうしよう」という不安を抱えています。

特に長期間引きこもりが続いた場合、「自分はもう社会に戻れないんじゃないか」という気持ちが強くなりがちです。でも、そう感じること自体は、あなたがこれまで深く傷ついてきた証でもあります。焦る必要はありません。

実際の体験談:引きこもり3年から就労支援へ

ここでは、山梨県内の就労移行支援事業所を利用したAさん(30代・男性)の体験をご紹介します。

引きこもりのきっかけと「働ける気がしない」状態

Aさんは新卒で就職した会社での人間関係がうまくいかず、2年目に退職。その後、約3年間ほぼ自室から出られない引きこもり状態が続きました。「毎日、起き上がることさえしんどかった」と語るAさんは、働ける気がしないどころか、「自分が社会に存在していいのかもわからなかった」とのこと。

家族からの勧めで市の相談窓口(ひきこもり地域支援センター)に足を運んだのが、変化のはじまりでした。「電話一本かけるのに、3日かかりました」とAさんは振り返ります。

就労支援との出会いと最初の一歩

相談窓口のスタッフに勧められ、Aさんは就労移行支援事業所への見学を決意。「見学するだけでいい、通う義務はない」と言われたことで、少し気持ちが楽になったといいます。

事業所では最初の1〜2ヶ月、週2〜3回の通所から始めました。パソコン操作や軽作業のプログラムを通じて、「できることがある」という感覚を少しずつ取り戻していったそうです。働けない自分を責めるのではなく、「今日来られた自分を認める」という支援員の言葉が、Aさんには大きな支えになりました。

社会復帰までのリアルな道のり

通所を始めてから就職するまでに、約14ヶ月かかりました。途中、体調を崩して1ヶ月休んだ時期もあったといいます。それでも支援員がこまめに連絡をくれて、「休んでも戻ってこられる場所がある」と感じられたことが、続けられた理由だとAさんは話します。

最終的にAさんは、事務補助の仕事に障害者雇用枠で就職。現在は週5日、安定して働いています。「就労支援を使わなかったら、まだ働ける気がしないまま家にいたと思う」と語っています。

引きこもり状態から使える支援・相談先まとめ

「働けない」「相談したい」と思っても、どこに連絡すればいいか迷う方は多いはずです。以下に主な相談先をまとめました。

  • ひきこもり地域支援センター:都道府県・政令市が設置。引きこもりに特化した相談窓口で、本人だけでなく家族からの相談も受け付けています。
  • 就労移行支援事業所:障害や生きづらさを抱える方が、就職に向けたスキルや生活リズムを整えるための事業所。原則2年間、訓練・就職活動を支援してくれます。
  • 地域若者サポートステーション(サポステ):15〜49歳の就労に悩む若者向けの無料支援機関。引きこもり支援にも積極的です。
  • 市区町村の福祉窓口:生活保護や自立支援など、生活面のサポートも含めて相談できます。

山梨県内でも、各市町村にひきこもり相談窓口や就労支援の窓口があります。「まず話を聞いてもらうだけ」でも大丈夫です。働けない状況での相談は、決して恥ずかしいことではありません。

「働ける気がしない」と感じる自分を責めないために

引きこもり状態にある多くの方が、「自分が弱いからだ」「甘えているだけだ」と自分を責めてしまいます。でも、引きこもりは意志の問題ではなく、心や体が「もう限界だ」と発しているサインであることがほとんどです。

働ける気がしないと感じている状態は、回復の途中にある状態です。社会復帰に向けた支援は、「すぐに働けるようにする」ためではなく、「あなたのペースで生活を整える」ことを大切にしています。

焦らず、小さな一歩を積み重ねることが、確実に社会復帰への道につながっています。ひきこもり状態にある方を支える支援は、山梨をはじめ全国各地に広がっています。一人で抱え込まず、まず誰かに話してみることから始めてみてください。

まとめ

  • 「働ける気がしない・引きこもり」の状態は、あなただけではなく、推計146万人が同様の状況にあります。
  • 就労移行支援事業所やひきこもり相談窓口など、社会復帰を支える支援機関は多数あります。
  • 実際に引きこもり3年から就労支援を経て就職したAさんのように、ゆっくりでも確実に歩み出せます。
  • 最初の一歩は「電話1本」「見学だけ」でOK。無理のないペースで始められます。
  • 働けない自分を責めず、まず相談することが社会復帰への最初のステップです。

もし山梨県内でひきこもりや就労に悩んでいるなら、ぜひ一度、地域の就労移行支援事業所や相談窓口に問い合わせてみてください。あなたのペースに寄り添ってくれる支援が、必ずあります。

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